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2023年1月付で顎顔面腫瘍制御学分野教授を拝命しました川野真太郎です。私たちの教室は、1922年に九州帝国大学医学部に歯科学講座が開設されたのを始まりとし、初代教授の問田亮次先生、第二代目教授の加来素六先生、第三代目教授の藤野 博先生、第四代目教授の田代英雄先生、第五代目教授の大石正道先生、そして第六代目教授の中村誠司先生へと引き継がれ、2022年に開設百周年を迎えました。2023年に私が第七代目教授として着任し、次の百年に向けての新たな1ページを刻み始めたところです。口腔外科においては国内屈指の歴史と伝統を有し、九州大学歯学部創設の礎となった教室を主宰するという重責に身の引き締まる思いです。
当分野は、口腔顎顔面領域に生じる良性・悪性の腫瘍や口腔粘膜疾患に関する臨床、研究、教育を専門に行なっていますが、口腔顎顔面外科学分野(顔面口腔外科)と協働して顎変形症、口唇口蓋裂、炎症性疾患、顎顔面外傷、顎関節疾患などの治療も数多く行なっています。福岡県はもとより、九州一円から難治性口腔疾患を有する患者さんが来院されており、それぞれの疾患の専門医が最先端の口腔外科治療を実践しています。
また、当教室は若手口腔外科医の教育に力を入れています。徳川家康のことばに「宝の中の宝といふは人材に如(し)くはなし」というものがありますが、これは「宝の中で一番大切なものは人材である」という意味です。教室を維持、運営するためには人が必要であり、人が成長することによって初めて教室が発展すると考えています。九州大学には優れた研究者・臨床医を輩出するという使命があり、教室を発展させるためにも「宝」である人材の育成とその環境づくりに特に力を注いでいます。よき伝統はしっかりと継承しつつも、時代の流れに臨機応変に対応し、今の時代に即した新しい口腔外科の教室としてさらに発展させていきたいと考えています。
九州大学大学院歯学研究院 口腔顎顔面病態学講座 顎顔面腫瘍制御学分野
九州大学病院顎顔面口腔外科
教授 川野 真太郎
基本方針・診療理念
当科の沿革
得意分野
口腔顎顔面の腫瘍、顎変形症、口唇口蓋裂、外傷などの手術から抜歯などの小手術、炎症、さらには粘膜疾患、ドライマウス(口腔乾燥症)、顎関節症など口腔内科的疾患の治療にも携わる守備範囲の広い診療科です。得意分野としては、口腔・顎・顔面の疾患、とくに悪性腫瘍、顎変形症、口唇口蓋裂に対する外科的治療や、口腔粘膜疾患、ドライマウスなどに対する口腔内科的治療を中心に、他科と連携のもとに包括的治療を行います。

